Q1:宛名が「上様」、但し書きが「お品代」の手書き領収書は確定申告で経費計上できますか?
A1:所得税や法人税の計算上、経費として計上すること自体は不可能ではありません。しかし、税務調査の対象となった際、「誰が」「何のために」支払ったのかを立証できなければ、経費性を否認され追徴課税を受けるリスクが極めて高くなります。また、消費税の課税事業者の場合、原則的な適格請求書の要件を満たさないため、仕入税額控除が適用できなくなる恐れがあります。
Q2:店舗でレシートと手書き領収書の両方をもらうことは可能ですか?
A2:法律上および店舗の運用上、両方を二重に受け取ることはできません。二重発行は、1回の支払いで2回経費精算を行う「二重計上」や脱税の温床となるため、店舗側は領収書を発行する際にレシートを回収することが義務付けられています。レシートに記載された品目明細を残したい場合は、領収書の発行を求めずレシートをそのまま保管するか、回収前にスマホ等で記録を残す必要があります。
Q3:インボイス制度において、手書き領収書はもう使えないのでしょうか?
A3:使えないわけではありません。手書きであっても、①発行者の氏名・名称および登録番号、②取引年月日、③取引内容(軽減税率の対象である旨)、④税率ごとに区分して合計した対価の額および適用税率、⑤消費税額等、⑥受領者の氏名・名称のすべてが正確に手書きされていれば適格請求書として成立します。ただし、現場でこれらを手書きで漏れなく正確に記載することは困難であり、記載ミスによる無効化リスクが非常に高いため推奨されません。