歴史ある両国国技館の正面玄関には、連日「満員御礼」の垂れ幕が誇らしげに掲げられている。今場所のチケットは先行販売の段階からアクセスが集中し、全日程で即日完売を記録した。平日・週末を問わず、マス席から2階の椅子席の最後列に至るまで、びっしりと観客で埋め尽くされている光景は圧巻の一言に尽きる。
この異例の過熱ぶりの背景には、コアな相撲ファンだけでなく、20代から30代の若い層やインバウンドの観光客が急速に流入している事実がある。国技館グルメの充実やグッズ展開の刷新、さらには公式SNSを駆使した裏側の発信など、日本相撲協会による積極的なファンエンゲージメント戦略が見事に結実した形だ。現地でしか味わえない生の振動と熱量は、プレミアムな体験として今や多くの人々を惹きつけて離さない。