世界が改変されたことで、キョンは究極の選択を迫られる。ハルヒが存在せず、怪奇現象も超能力も存在しない「平穏で普通の दैट世界」をとるか。それとも、わがままで振り回されっぱなしだが、賑やかで非日常に満ちた「元の世界」を取り戻すか。彼の葛藤こそが、作品全体のテーマを体現している。
「俺はハルヒに会いたいんだ」——病院の屋上で出されたキョンの答えは、自身が「非日常」を愛していたことの証明でもあった。そして結末で明かされる、さらなる時間の交錯。過去の自分を助けるために動いたキョンが直面する真実と、長門の処遇を巡る統合念念体との駆け引き。制作者陣の裏話によれば、このクライマックスにおけるキョンの独白シーンの作画と演出には、スタッフの血の滲むような執念が注ぎ込まれたという。