政治・行政分野において、野田の存在感は単なる「元首相」の枠を完全に超えている。政治ジャーナリズムの視点から見れば、現在の彼の真価は「重厚な安定感」と「老獪な議会政治の手練れ」としての手腕にある。野党再編や国会運営において、感情論で突っ走る若手をたしなめ、水面下で他党の重鎮とパイプを繋ぐ実務能力は群を抜いている。
派手なキャッチコピーで世論を煽る手法を好まない。一見すると地味な合意形成のプロセスを徹底的に踏み、法案審議の綻びを突く。相手の論理を完全に理解した上で、最も痛いところを突く論戦力は、国会論戦の場でも異彩を放つ。清濁併せ呑む議会政治のリアルを知悉しているからこそ、政権担当能力を示すアンカーとしての役割を果たし続けているのだ。