インターネット上には「中学理科重要用語一覧無料プリント」やPDF形式のまとめシートが大量に流通しており、手軽に入手できる時代となりました。しかし、ここにも受験生や保護者が陥りやすい巨大な落とし穴が存在します。
多くの受験生がやりがちな失敗は、ダウンロードした美しいまとめプリントを眺め、マーカーを引き、「きれいに整理されたこと」で勉強した気になってしまう現象です。教育社会学的な分析を試みると、過剰に親切な要約プリントは、生徒から「自ら情報を整理し、概念を統合する能動的な学習体験」を奪うリスクを孕んでいます。
さらに深刻なのが、「定期テスト対策理科一問一答」と高校入試対策の混同です。中学校の定期テストは出題範囲が極めて限定的であり、教科書の試験範囲に登場する用語をそのまま穴埋めで出題する教員も少なくありません。そのため、一問一答の単純暗記でも一時的に70点〜80点台を獲得できてしまうケースがあります。
しかし、この成功体験が受験期における最大の罠となります。範囲の指定がない実力テストや公立高校入試の過去問を解いた途端、点数が30点〜40点台へと急降下し、「あんなに勉強したのにどうして」と激しい挫折感を味わう生徒の多くは、定期テスト向けの狭小な暗記法を入試対策にそのままスライドさせてしまった結果なのです。