こうした危機感を背景に、理研は2026年に向けて新たな人事制度改革を加速させている。その柱となるのが、業績連動型の年俸制の拡充と、外部資金(グラント)を獲得した研究者へのインセンティブ付与だ。国からの運営費交付金だけに頼るのではなく、企業との共同研究や寄付金を原資として、研究者の給与を柔軟に上乗せできる仕組みが本格的に動き出している。
また、若手研究者が独立して研究室を持てる制度の支援強化や、スタートアップ創業を支援する枠組みも整備されつつある。研究成果を社会実装し、自らビジネスを起こすことで、給与という枠組みを超えた莫大なリターンを得られるチャンスを創出することが、新たな優秀層の引き止め策として期待されている。