歴代の作品群の中でも、特にファンの間で評価が高い傑作を振り返ると、時代の変化に応じた表現の変遷が見えてくる。初期の伝説的名作『名探偵コナン ベイカー街の亡霊』は、仮想現実(VR)空間のロンドンを舞台にジャック・ザ・リッパーを追うという、時代を先取りしすぎた大胆な脚本と社会派メッセージで今なお根強い人気を誇る。
一方で、近年の興収記録を塗り替えた『名探偵コナン 黒鉄の魚影』は、黒の組織との全面対決を描き、トリプルフェイスを持つ公安警察の安室透と、FBIの凄腕スナイパーである赤井秀一という人気キャラクターたちの火花散る攻防が世界中のファンを熱狂させた。さらに、北海道・函館を舞台にキッドや平次らが入り乱れる宝探しミステリーを描いた『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』など、緻密なロケーション取材に基づく舞台設定と歴史的ミステリーの融合は、作品に深みを与え続けている。