地域差をもっとも冷徹に、かつ正確に反映しているのがコンビニエンスストアの店頭オペレーションだ。年中無休で膨大なPOSデータを分析する流通の最前線では、客の感覚に合わせた厳密な仕分けが行われている。
業界最大手のセブン-イレブン・ジャパンをはじめとする主要チェーンでは、販売エリアによって冷やし中華に添付する調味料を明確に切り替えている。東海地方や北陸、東北の一部の店舗では、商品パッケージに最初から専用のマヨネーズ小袋が貼り付けられているか、レジで「からしにしますか、マヨネーズにしますか」と二者択一を迫られるのが通例だ。
対照的に、関東や関西の店舗で冷やし中華を購入しても、渡されるのは練りからしのみ。仮に東京の店舗でマヨネーズを求めれば、店員が棚から家庭用チューブを探しに行くか、有料の小袋を案内されることになる。コンビニの棚割りと添付品の選択は、住民の潜在的な好みを可視化する鏡なのだ。