魚焼きグリルで冷凍干物を焼く場合、焼き上がりのクオリティを左右する最大の要素は魚焼きグリルの冷凍干物に対する火加減と、「身と皮のどちらから熱源に向けるか」という順番の判断です。
日本料理の伝統的な格言に「川魚は皮から、海魚は身から」という言葉がありますが、干物の場合は熱源の構造によって科学的合理性が変化します。
片面焼きグリルの場合、熱源は上部にしかありません。そのため、干物は身から焼くのが鉄則です。先に身の表面を焼き固めて旨味と肉汁を閉じ込め、8割方火が通った段階でひっくり返して皮をパリッと焼き上げます。最初から皮を上にしてしまうと、皮が縮んで反り返り、内部に均一に火が通らなくなるリスクがあるためです。
一方、上下にバーナーがある両面焼きグリルの場合は、返しの作業が不要なため、盛り付け時に表となる「身を上」にして網の中央に配置します。
また、グリル調理で多くの人が怠りがちなのが「予熱」です。冷たい網に凍った魚を乗せると温度が急激に下がり、網に身が癒着して崩れる原因になります。必ずグリル内を3分間強火で予熱し、網に薄くサラダ油やお酢を塗ってから、凍った干物を投入してください。火加減は「中火〜弱火」を基本とし、強火で表面だけを焦がさないようじっくり熱を通すことが肝要です。