労働組合のトップには誰でも簡単になれるわけではありません。委員長への選出方法は、組合規約に基づく「組合員による直接無記名投票」または「代議員大会での信任投票」を経て正式に決定されます。現場の信頼、高いコミュニケーション能力、経営陣と渡り合える論理的思考力がなければ、選挙を勝ち抜くことは不可能です。
執行委員長の任期は、規約上「1期1年」または「1期2年」と定められているケースが一般的です。再任を重ねて3期〜5年程度務めたのち、次世代へバトンタッチするサイクルが定着しています。
大企業において労組トップの経歴は「出世コース」の登竜門として広く知られています。経営陣と対等に経営課題を議論し、数千人の組合員をまとめた統率力や調整力は、将来の幹部候補として最適な資質と評価されるためです。実際に、自動車や電機、鉄鋼などの大手メーカーでは、歴代の執行委員長経験者が任期満了後に人事部長や役員、さらには代表取締役社長へと上り詰めた事例が数多く記録されています。