1999年9月15日、ホノルル沖を航行する豪華客船の上で、彼らは突如として世界へのお披露目を果たした。デビューシングル「A・RA・SHI」のリリースとともに世間を騒然とさせたのは、透けるビニール素材で作られた伝説のシースルー衣装だ。テレビの歌番組にあの姿で登場した瞬間、お茶の間に走った衝撃は計り知れない。斬新すぎるビジュアルは強烈なインパクトを残したものの、十代の多感なメンバーたちにとっては、恥ずかしさと戸惑いの入り混じる過酷な洗礼でもあった。
さらに舞台裏の真相は、決して用意周到に組まれたサクセスストーリーではなかった。実はメンバーの一部は、ハワイへ連れて行かれる直前まで自分たちがデビューすることすら知らされていなかった。「ただの旅行だと思っていた」「手伝いの一環だと聞かされていた」。そんな証言が後年次々と明かされている。状況を飲み込めないまま突きつけられた運命の契約。常夏の太陽の下で交わされた笑顔の裏には、少年たちが胸の奥底で押し殺していた底知れぬ不安が張り詰めていた。