定期的な検査を受ける究極の目的は、自覚症状のない段階で大腸がんの芽を摘み取ることにある。大腸粘膜に発生する腺腫性の大腸ポリープは、放置すれば数年を経て悪性化するリスクを孕む。これらを早期に発見し、その場で大腸内視鏡下ポリープ切除術を実施できれば、将来のがん罹患リスクを大幅に低減させることが可能だ。
しかし、視野が濁っていれば数ミリ大の微細病変は見過ごされてしまう。便の濁りや泡立ちが残る腸内では、拡大内視鏡や特殊光(NBIなど)を用いた最新鋭の観察システムもその真価を発揮できない。クリアな粘膜視野を確保することは、医師の技量を最大限に引き出し、患者自身の生命を守るための最低条件と言える。