表層的な「エコ」という標語の乱用に飽きた若者たちが選んでいるのは、日本の古来の知恵と循環型製造を組み合わせた本物のプロダクトだ。特に注目を集めているのが、美濃和紙や越前和紙の原料であるマニラ麻をブレンドした特殊な糸で織り上げられた生地である。
この和紙混紡生地は、驚くほど軽量でありながら天然の抗菌・消臭作用を備えており、洗濯を重ねるごとに柔らかさと風合いが増していく。さらに、染色工程においても合成化学薬品を排し、東京近郊で採集された剪定枝や落ち葉、お茶の出殻などを利用したボタニカルダイ(植物染め)が主流となりつつある。自然が生み出す微妙なムラ感や深みのある色彩は、一着一着に世界で唯一の表情を与えている。