「2大怪獣が古代の海で縄張り争いを繰り広げていた」という構図は創作の世界で好まれますが、地球の歴史上、両者が海で鉢合わせすることはありませんでした。白亜紀の海の覇者を比較する上で見逃せないのが、数千万年に及ぶ年代のズレです。
クロノサウルスが活動していたのは、白亜紀前期(約1億2000万年前〜約1億年前)のアプチアンからアルビアン期にかけての冷涼な海洋環境でした。この時代、海の食物連鎖の頂点に立っていたのは間違いなくプリオサウルス類でした。
これに対し、モササウルスの生息時代は白亜紀最末期(約8200万年前〜約6600万年前)のカンパニアンからマーストリヒチアン期です。クロノサウルスなどのプリオサウルス類が絶滅した空白地帯へ滑り込むように台頭し、恐竜絶滅の引き金となった小惑星衝突直前まで生態系の頂点に君臨し続けました。