この対決における最大の争点は、中盤における「プレスの剥がし合い」と「セカンドボールの回収率」に集約されます。グラスナー体制が円熟期を迎えたクリスタル・パレスは、前線からの連動したプレスで相手のビルドアップを寸断し、ショートカウンターから一気にゴールへ迫る設計を基本思想としています。
一方で、エヴァートンは中盤でのリスクを徹底的に排除する実利主義を貫いています。最終ラインから前線へ迷わずロングフィードを送り込み、屈強なストライカーが競り落としたこぼれ球をセカンドラインが拾い上げる泥臭いアプローチです。パレス側がハイラインを敷いた背後のスペースをエヴァートンが突けるか、あるいはパレスの守備網がエヴァートンの前進を完全に封じ込めるか。この力学の力比べこそが、90分間の趨勢を決定づける最大のファクターです。
ロンドン現地スタジアムの記者席で取材を重ねるスカウティング関係者も「パレスが主導権を握りながらも、エヴァートンがセットプレーのワンチャンスで試合を凍りつかせるシナリオは常に警戒すべきだ」と証言しており、一瞬の集中力の途切れが致命傷につながる緊迫したゲーム展開が予測されます。