映像の世界でもエミリーへのまなざしは更新され続けている。ジョン・マルコヴィッチが主演した映画『クリムト』では、画家の激動の生涯を支える知的な伴侶として彼女の存在が印象的に描かれた。
近年ではNetflixやAmazon Prime Videoなどの配信プラットフォームでも、ウィーンの世紀末カルチャーに焦点を当てた伝記・ドキュメンタリー作品が多数配信され、世界的な関心を集めている。そこでは、クリムトの奔放な女性関係の中で「最後の言葉に彼女の名を呼んだ(『エミリーを呼んでくれ』)」というロマンティックな逸話だけでなく、生涯独身を貫き、自立したキャリアウーマンとして人生を全うしたエミリー個人の生き様が強い共感を呼んでいる。