手術の成功はあくまでスタートラインに過ぎず、その先に待っていたのは想像を絶するリハビリの日々でした。再建された太ももの組織には当初神経が通っておらず、自分の舌でありながら感覚がない状態からの再出発となったためです。
言語聴覚士(ST)との二人三脚によるリハビリは、唾液を飲み込む訓練や「あ・い・う・え・お」の母音の発声といった基礎中の基礎から始まりました。舌の形や動きが変わったことで、特にサ行やタ行、ラ行などの発音が困難を極めましたが、彼女は毎日何時間もの自主トレーニングを愚直に積み重ねました。
ブログで時折明かされた「うまく言葉が伝わらないもどかしさ」や「心が折れそうになる瞬間」に対し、ネット上では同世代のファンのみならず、同じ病と闘う多くの人々から温かい激励メッセージが殺到しました。家族の手厚いサポートとファンの声援を力に変え、堀ちえみさんは少しずつ、しかし確実に明瞭な発音を取り戻していきました。