本作の熱狂を語る上で欠かせないのが、堀北真希を中心とした主要キャスト陣の絶妙なアンサンブルです。なかでも、佐野泉を演じた小栗旬と、中津秀一を演じた生田斗真との三角関係は、日本の学園ドラマ史に残る黄金の構図として語り継がれています。
クールで影を背負いながらも瑞稀の秘密にいち早く気づき陰ながら守る佐野と、瑞稀を男と知りながらも惹かれてしまい「自分は同性愛に目覚めたのではないか」と激しく葛藤する中津。特に生田斗真が見せた一人芝居「中津劇場」と呼ばれるコミカルなモノローグシーンは、ドラマのテンポ感を加速させ、生田の俳優としての評価を決定づける契機となりました。
さらに、寮対抗のイベントや日常を彩った脇役陣の顔ぶれも破格でした。第1寮・空手部部長の天王寺恵(石垣佑磨)、第2寮・寮長でプレイボーイの難波南(水嶋ヒロ)、第3寮・演劇部部長のオスカー・M・姫島(姜暢雄)という強烈なリーダー陣に加え、霊感少年の萱島大樹(山本裕典)、陸上部の関目京悟(岡田将生)、さらには城田優、木村了、溝端淳平、鈴木亮平といった、後に主役級へと成長する才能が画面の隅々にまで配置されていたのです。
シリアスとギャグが目まぐるしく交錯する脚本の中で、堀北真希が受けの芝居を完璧にこなしたからこそ、周囲のアクの強いキャラクターたちが存分に暴れ回ることができたといえます。