2026年を迎えた現代、プラスチック製品を取り巻く環境問題と健康被害の議論は、かつてないほどシビアな局面を迎えている。特に「永遠の化学物質」と呼ばれるPFAS(有機フッ素化合物)の規制強化や、内分泌攪乱物質としてのBPA(ビスフェノールA)、フタル酸エステルの排除は世界的な潮流だ。
プレスンシールの主原料は高密度ポリエチレン、あるいは低密度ポリエチレンの複層フィルムである。基本的にポリエチレンの重合プロセスにおいてBPAやフタル酸エステル等の可塑剤が添加されることはなく、グラッド社もBPAフリーを明記している。また、撥水・撥油剤として問題視されるPFASについても、同製品の密閉機能は微細エンボスによる物理的な圧着に依存しているため、意図的な添加は確認されていない。
しかし、マイクロプラスチックの問題は別だ。近年問題視されているのは、破れたラップの破片や、ハサミ・付属カッターで切断する際に生じる目に見えないプラスチックの微粒子だ。特に、一度使用したプレスンシールを「もったいないから」と水洗いして何度も再利用する行為は、フィルムの微細構造を破壊し、食品へのプラスチック片混入リスクを自ら高める行為にほかならない。