消化管生理学の教科書や古い医学文献を読んだ際に生じやすい混乱が、「パンクレオザイミン」という名称との混同です。コレシストキニンパンクレオザイミン違いについて結論を述べると、「歴史的な発見経緯は異なるが、現在では完全に同一の単一ペプチド」であることが証明されています。
1928年に胆嚢を収縮させる物質として「コレシストキニン」が発見され、1943年には膵酵素の分泌を促す物質として「パンクレオザイミン」が別個に発見されました。しかし1960年代の構造解析により、両者が全く同じアミノ酸配列を持つ同一物質であることが判明し、現在では「CCK」あるいは「CCK-PZ」と包括表記されます。
また、十二指腸から分泌されるもう一つの主役であるコレシストキニンセクレチン消化管ホルモンの連携関係も極めて重要です。CCKが「酵素に富む濃厚な膵液」を出させるのに対し、セクレチンは十二指腸S細胞から分泌され、胃酸を中和するための「重炭酸塩(アルカリ性)に富むサラサラした膵液」を促します。以下の比較表に、主要な消化管ホルモンの特性を整理しました。
消化生理の観点から見ると、酸性の胃内容物をセクレチンの中和作用で中性付近へと整えつつ、CCKの指示で胆汁と膵液を投下するという見事な連係プレーが成立していることがコレシストキニン作用詳細まとめとして導き出せます。