では、噂にあるような「喉の殺菌効果」や「痛みを根本から抑える力」は本当にあるのだろうか。結論から言えば、コーラ自体に病原菌やウイルスを直接滅菌する医学的エビデンスは存在しない。強酸性の環境は一部の細菌にとって過酷だが、喉の粘膜表面を数秒間通過する程度では、組織の深部に侵入した病原体を殺菌することは不可能だ。それどころか、過度な酸性刺激はダメージを受けた咽頭粘膜をさらに傷つけ、炎症を悪化させるリスクさえ孕んでいる。
世界最大手の飲料メーカーである日本コカ・コーラ株式会社を含め、製造側も自社製品を医薬品や治療目的として訴求することは一切していない。昔から各地に存在するヘルスケア・民間療法の文脈において、手軽に入手できる高カロリー飲料としての利便性が買われ、結果として「喉にいい」という評判が独り歩きしたのが噂の真相と言えるだろう。