心霊映像・写真の歴史を語るうえで外せないのが、1990年代末から続く金字塔シリーズ『ほんとにあった!呪いのビデオ』だ。湿地帯のような独特の恐怖演出と、検証スタッフの真面目な調査スタイルは、多くのファンを魅了し続けてきた。レンタルビデオ店でビデオテープを借り、暗い部屋で息を潜めて鑑賞した時代が確かに存在した。
それが今、プラットフォームの主役はYouTubeやX(旧Twitter)、さらにはNetflixなどの配信サービスへと完全に移行した。倍速視聴やコメント機能が当たり前となった現代では、不気味な映像が流れた瞬間にタイムラインで「ここ、エアコンの風で服が揺れてるだけだろ」「幽霊の顔がシュールすぎる」といったリアルタイムの突っ込みが飛び交う。恐怖を共有する場は、世界中のユーザーが同時に笑い転げるパブリックな空間へと変わったのだ。