水族館の巨大水槽はなぜ割れない?アクリルの強度と日本の神技術

水族館の巨大水槽はなぜ割れない?アクリルの強度と日本の神技術

水族館の巨大水槽はなぜ割れない?アクリルの強度と日本の神技術について分かりやすく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

世界の水族館を支えている巨大アクリルパネル市場において、圧倒的な存在感を放っているのが日本企業です。特に香川県三木町に本社を置く「日プラ(NIPPURA)」は、大型水族館用アクリルパネルの分野で世界シェアの約6〜7割を握るグローバルニッチトップ企業として知られています。

日プラの最大の強みは、独自に開発した「アクリルモノマーによる重合接着技術」です。一般的な接着剤(シリコンや接着テープ)で板同士を貼り合わせると、境界面に接着層のスジが見えてしまい、強度的にもそこが弱点になります。しかし、日プラの重合接着は、板と板の間にアクリルと同じ原料モノマー(液体)を流し込み、熱と化学反応によって分子レベルで一体化させます。

化学反応が完了すると、接合部はもとのアクリル板と完全に同化し、分子構造の境界面が消滅します。その結果、何枚もの板を貼り合わせているにもかかわらず、継ぎ目が完全に目に見えず、強度も一枚板とまったく同じ状態に仕上がります。美ら海水族館をはじめ、ドバイ・水族館やシンガポールのシー・アクアリウムなど、ギネス記録を塗り替えてきた世界のメガ水槽の多くに日プラの技術が採用されています。

高橋 健太
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高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。