この米国発のゲームを日本人の生活習慣や心情に合わせて翻案し、国内に普及させた立役者が一般社団法人iKoukiである。同団体の代表理事を務める蔵本浩一医師をはじめとする医療従事者たちが、日本の医療現場における対話の欠如に強い問題意識を持ったことがきっかけだった。
医療現場では、本人の希望が分からないまま延命治療の判断を迫られ、家族が罪悪感に苛まれるケースが後を絶たない。事前に自らのケアについて話し合うアドバンス・ケア・プランニング(ACP)の重要性が叫ばれながらも、具体的な会話のきっかけが掴めずにいた日本文化において、このゲームは対話の扉を開く画期的な切り札となったのだ。