スマートフォンの画面をスワイプする指が止まるのは、ほんのコンマ数秒。2026年のエンタメ業界を支配しているのは、コンテンツの極端な短尺化と超高速の消費サイクルだ。かつてはお笑い番組のオーディションを勝ち抜き、ひな壇で結果を残すという長いプロセスが必要だった。しかし今や、スマホ一台と突飛なフレーズ、あるいは耳に残るBGMさえあれば、一夜にして日本中のタイムラインをジャックできる。
この手軽さがもたらしたのは、ヒットの超民主化と、それに伴う「賞味期限の極端な短縮」だ。バズのピークは2週間。それを過ぎれば、ユーザーは次の刺激へと容赦なく移り変わる。アルゴリズムが自動生成するトレンドの波に乗せられ、本人の意思とは無関係に消費し尽くされる構造がここにある。