動画配信サービスの普及により、映画館の存在意義が問われる時代が続いてきた。自宅のソファでボタン一つで映画が観られる時代に、わざわざ高いチケット代を払って劇場に行く理由とは何か。その答えの一つが、この体験型上映にある。配信では絶対に味わえない「その場限りの体験」こそが、劇場に人々を呼び戻す最強のコンテンツなのだ。
経済的なインパクトも無視できない。この上映スタイルの最大の特徴は、驚異的なリピート率にある。同じ映画を10回、20回と劇場で観るファンは珍しくない。「推しに会いに行く」「あの熱狂をもう一度味わう」という動機は、従来の映画ビジネスの常識を覆すほどの売上をもたらしている。映画館というハードウェアを維持するための、強力なエンジンとなっていることは間違いない。