今回の発表で市場を驚かせたのは、その規模感だ。アナリストらの事前予想を遥かに上回る自己株式取得枠の設定は、同社の手元資金の潤沢さと、今後のキャッシュフロー創出能力に対する絶対的な自信の表れと言える。
かつては市況の波に翻弄され、慎重な財務運営を余儀なくされていたキオクシア。しかし、今回の決定は「攻めの財務戦略」への転換を明確に示している。発行済株式総数の数パーセントに相当する株式を市場から買い上げることで、1株当たり利益(EPS)の底上げを図る。株主重視の姿勢を明確にしたことで、海外ファンドによる買い戻しの動きも加速している。