閉館後の現在、「きっづ光科学館ふぉとん」の敷地と建物はどうなっているのでしょうか。
結論として、建物自体は解体されておらず、現在もQST関西光科学研究所の敷地内にそのまま存在しています。外観のシンボルであったドーム状のシアター構造も残されていますが、展示館のエントランスは閉ざされ、一般の立ち入りは制限されています。
閉館直後から、木津川市議会や地元経済界では「市が施設を譲り受ける、あるいは指定管理者を公募して再オープンできないか」という施設利活用計画の議論が幾度となく交わされてきました。木津川市は関西屈指の人口増加都市であり、特に子育て世帯の比率が高いため、子どもの体験型教育拠点の確保は行政上の重要課題でもあります。
しかし、具体的な再開プロジェクトには複数の大きな壁が存在しています。
- 建物の維持・改修費用の負担:空調システムや電気設備、プラネタリウム投影機器の全面更新には数億円規模の予算が必要と試算されている。
- 国の所有財産の移管手続き:国の研究機関(QST)の敷地内に施設が位置しているため、敷地境界の分離やセキュリティ管理、譲渡条件の調整が極めて複雑である。
- 年間ランニングコストの捻出:独立採算で黒字化することは難しく、自治体運営にする場合は年間数千万円規模の財政支出が継続的に発生する。
現在のところ、QST側では内部の会議室やスペースを研究・広報・研修等の特定用途で一部活用しつつ、施設全体を維持管理している状況です。