キバタンとタイハクオウムを見分ける上で、最も直感的かつ確実なポイントとなるのが頭頂部の飾り羽である「冠羽(クレスト)」の特徴です。感情の高ぶりや警戒時に大きく開くこの羽には、明確な構造差が存在します。
キバタンの冠羽は鮮やかなレモンイエローをしており、細長く前方にカーブを描く形状が特徴です。普段は後頭部に寝かされていますが、テンションが上がった瞬間や威嚇時には、まるで黄色のモヒカンヘアーのように逆立ちます。さらに、翼の裏側や尾羽の基部にも淡い黄色が差しており、純白の体との鮮明なコントラストを生み出しています。
対するタイハクオウム(大白鸚鵡)の冠羽は、全身と同じく完全な純白です。形状は細長い羽の束ではなく、幅広の羽が何重にも重なり合っており、展開すると頭部全体を包み込むような巨大な扇形になります。英語名で「Umbrella Cockatoo(アンブレラ・コッカトゥー)」と呼ばれる所以は、この雨傘を開いたようなダイナミックな冠羽のシルエットにあります。
なお、キバタンの仲間には目の周りが鮮やかな青色をしたアオメキバタンや、小型のコバタンなど複数の亜種が存在します。これらはいずれも冠羽に黄色味を持ちますが、タイハクオウムは冠羽を含めて頭頂部が完全に白い単一の種(Cacatua alba)であるため、冠羽の「色」と「広がり方」を確認すれば瞬時に見分けることが可能です。