2026年秋、進化を止めない「肉バル」の最前線——豪快な赤身肉の時代は終わり、なぜ今“超こだわり派”の客で溢れ返るのかにまつわる最新トピックを分かりやすく発信ます。

数年前まで、肉バルといえば数人で大皿のTボーンステーキや盛り合わせを突っつくのがお約束だった。だが、いまカウンターを埋め尽くしているのは、一人で静かにグラスを傾ける「ソロ客」たちだ。家族連れや友人同士の宴会が減ったわけではない。ただ、自分のペースで好きな肉を、最高の状態で少しずつ食べたいという欲望が前面に出てきたのだ。

都内の人気店「バル・デ・ニク」のシェフはこう明かす。「50g単位で部位を選べる小ポーション注文が、今の売り上げの7割を占めています。イチボ、シンシン、ランプをそれぞれ少しずつ焼き分けて出す。手間はかかりますが、お客様の満足度が圧倒的に違うんです」。かつての大味な大皿料理は姿を消し、まるで高級割烹のような繊細なポーション管理が、現代の肉バルには求められている。