植物の香りが持つ治癒力は、長年の歴史と臨床の積み重ねによって証明されてきた。20世紀初頭、フランスの化学者ルネ=モーリス・ガットフォセは、実験中の事故で負ったやけどにラベンダー精油を応用し、その劇的な回復力に着目した。これが現代の「アロマテラピー」という概念の起点である。
この発見をさらに発展させたのが、軍医のジャン・ヴァルネだ。彼は第一次世界大戦やインドシナ戦争の戦場にて、傷病兵の創傷治療や精神的トラウマのケアに精油を活用し、臨床現場での有用性を裏付けた。現代のアロマセラピー業界は、こうした先人たちの実践的な知見を礎に、より高度なセルフケア体系へと発展を続けている。