教会の成り立ちを理解する上で、古代ローマから連なるカトリック教会の歴史は欠かせません。1世紀初頭、イエス・キリストの筆頭弟子であるペトロがローマで殉教し、初代ローマ司教となったことがバチカンおよび教皇権の起源です。4世紀末にローマ帝国の国教となって以降、ヨーロッパ全土の精神的・文化的支柱として発展しました。
日本との関わりは、1549年にイエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルが鹿児島に上陸したことから始まります。戦国大名を取り込みながら急速に信徒(キリシタン)を増やしたものの、江戸幕府による徹底した禁教令と激しい弾圧に直面。信徒たちは長崎・五島列島などで約250年間にわたり「潜伏キリシタン」として信仰を口伝で守り抜きました。
1865年、長崎に建立された大浦天主堂で起きた「信徒発見」は、世界宗教史上でも奇跡的な出来事としてバチカンに衝撃を与えました。現在では、丹下健三の設計で知られる東京カテドラル聖マリア大聖堂(関口教会)や、被爆の歴史を伝える広島の世界平和記念聖堂など、日本各地に歴史的・建築学的な価値を持つ有名なカトリック教会が存在しています。