スーパーの店頭で両者が並んでいる際、もっとも確実に見極めるポイントは「果肉の厚み」「形状」「ヘタの窪み」の3点です。一見すると同じ野菜に見えますが、品種改良の歴史や果実の構造特性を知ると、その違いは明白になります。
まず、パプリカとピーマンの植物学的分類を整理すると、どちらも同じ「ナス科トウガラシ属(Capsicum annuum)」に属しています。トウガラシ属の中でも辛味成分であるカプサイシンが生成されない甘味種がベースとなっており、生物学上の種としては同種です。しかし、園芸農業の現場では、果実の大きさや果肉の構造によって明確に系統が分けられています。
一般的なピーマンは中果種に分類され、果肉の厚さは約1〜2ミリ程度と薄く、内部に大きな空洞があります。一方、パプリカはベルペッパーと呼ばれる大型肉厚品種(大果種)であり、果肉の厚さは約5〜8ミリにも達します。店頭で見分ける際は、以下のポイントをチェックしてください。
- 形状と重み:パプリカはどっしりとした釣鐘型(ベル型)で、手のひらに載せるとずっしりとした重量感(1個あたり150〜200g前後)があります。カラーピーマンは細長い砲弾型や五角形に近く、重さは40〜60g前後と軽快です。
- ヘタ周辺の窪み:パプリカは果肉が発達しているため、ヘタの根元がリンゴのように深く窪んでいます。対してカラーピーマンはヘタの付け根が平坦か、わずかに盛り上がっている程度です。
- パプリカの皮の厚さと食感:パプリカは表皮に硬いクチクラ層が発達しており、生のままかじると「パリッ」と弾けたあとに分厚い果肉から果汁が溢れます。カラーピーマンは皮が薄く、サクサクとした軽い歯切れが特徴です。