「もし妊娠しにくくなったら、最先端の不妊治療を受ければ解決する」と考えているなら、それは危険な誤解かもしれない。保険適用の拡大によって高度生殖医療へのアクセスは飛躍的に向上したが、医療が万能の解決策になるわけではないのだ。
生殖医療の最前線である体外受精であっても、成功率は女性の年齢に強く依存する。40代に入ると、体外受精を試みても1回の治療で無事に出産までたどり着く確率は十数パーセント、42歳を超えれば一桁台にまで急落する。高度な医療技術であっても「加齢による卵子の老化」を逆回転させることはできず、あくまで成功確率を高めるサポートに過ぎない。