本作が公開・刊行から年月を経てもなおSNSやレビューサイトで熱烈に語られ続ける最大の要因は、物語終盤に訪れる「あまりにも理不尽な結末」にあります。
膵臓の病気によって余命宣告を受けていた桜良は、病死ではなく、退院当日に突如として通り魔に刺されて命を落とします。この唐突な死の描写に対しては、ネット上でも様々な議論が巻き起こりました。
映画レビューや読書メーター、5ちゃんねる等で見られるリアルな反応を分析すると、読者・観客の評価は以下のように集約されます。
「最初は通り魔エンドにショックを受けすぎて受け止めきれなかったが、桜良が言っていた『明日死ぬかもしれないのはみんな一緒』という言葉がそのまま具現化されたのだと気づき、鳥肌が立った」
「病気モノ特有の『美しく看取られる結末』を拒絶し、生と死の予測不能さを突きつけてくるからこそ、2人の交わしたメールの重みが何倍にも増す」
「ラストの手紙を小栗旬が読み上げるシーンと、浜辺美波の笑顔のフラッシュバックで涙腺が崩壊した」
予定調和な死をあえて壊すことで、「死はいつ訪れるかわからない。だからこそ今日、この瞬間の選択が尊い」という桜良のメッセージに圧倒的な説得力が生まれ、観客の心に深い爪痕を残し続けているのです。