竣工式の神事は、古代から受け継がれる神道儀礼に基づき、厳密な順序で執り行われます。一般的な所要時間は神事単体で約40分〜50分程度です。
代表的な式次第の流れ
- 開式の辞(かいしきのじ):司会者が儀式の開始を告げる。
- 修祓(しゅばつ):神職が祓詞を奏上し、参列者や祭壇の供え物を大麻(おおぬさ)で祓い清める。一同起立して頭を軽く下げる。
- 降神の儀(こうしんのぎ):神職が「オー」という警蹕(けいひつ)を発し、祭壇に神々をお迎えする。一同起立・低頭。
- 献饌(けんせん):神前に神酒や山海の神饌(お供え物)を捧げる。
- 祝詞奏上(のりとそうじょう):神職が無事の完成を神に報告し、建物の安泰と事業の繁栄を祈る言霊を奏上する。
- 清祓の儀(きよはらいのぎ):建物の四隅や主要箇所を神職と施主が巡り、米・塩・酒・切木綿を撒いて清める。
- 玉串拝礼(たまぐしはいれい):神職に続き、施主、施工会社、設計会社、主要来賓の順に玉串を神前に捧げ、「二礼二拍手一礼」を行う。
- 撤饌(てっせん):お供え物を下げる。
- 昇神の儀(しょうしんのぎ):神々をもとの御座所にお送りする。一同起立・低頭。
- 閉式の辞(へいしきのじ):神事の終了を告げる。
- 神酒拝戴(しんしはいたい)・直会(なおらい):神前に供えたお神酒で一同乾杯し、神霊の加護を分かち合う。
案内状の文面作成における注意点
竣工式の案内状は、式の約1ヶ月〜1ヶ月半前に手元に届くよう発送するのが通例です。案内状文面では、慶事の通例として句読点(「、」や「。」)を用いず、スペースで区切って記載する伝統的な書式を採用します。また、「傾く」「潰れる」「倒れる」「終わる」「途絶える」などの忌み言葉は徹底して排除しなければなりません。
【案内状の標準文面サンプル】
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
平素は格段のご高配を賜り厚く御礼申し上げます
さて かねてより建設を進めてまいりました弊社新社屋がこのほど無事竣工の運びに相成りました
これもひとえに皆様方の温かいご支援とご協力の賜物と深く感謝申し上げます
つきましては 神恩に感謝申し上げ今後の安全と発展を祈願いたしたく 左記の通り竣工式を相営みたく存じます
ご多忙中誠に恐縮ではございますが 何卒ご光臨を賜りますよう謹んでご案内申し上げます
敬白
記
日時:2026年〇月〇日(〇)午前11時より
場所:弊社新社屋 特設会場(住所:東京都〇〇区〇〇1-2-3)
※誠に勝手ながらご都合のほどを〇月〇日までに同封の返信用はがきにてお知らせくださいますようお願い申し上げます
施主・来賓の挨拶例文
式典や直会の冒頭で行う施主挨拶では、感謝の念を具体的に言語化することが肝要です。
【施主挨拶例文】
「本日ここに、弊社〇〇拠点の竣工式を滞りなく執り行うことができましたことは、ひとえに設計を担当された〇〇建築設計事務所様、ならびに困難な工期を無事故で完遂してくださった〇〇建設の皆様の卓越した技術と尽力の賜物でございます。深く敬意と感謝を申し上げます。また、工事期間中に多大なご理解をいただきました近隣住民の皆様、温かいご支援を寄せてくださった取引先の皆様に心より御礼申し上げます。この真新しい拠点を活かし、社員一丸となって次なる飛躍に向けて邁進する所存です。何卒倍旧のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます」