春の訪れとともに園内を彩る「甲州蚕影桜(こうしゅうこかげざくら)」は、二本のソメイヨシノが寄り添うように咲き誇るシンボルツリーだ。見頃は例年3月下旬から4月上旬にかけて。満開の時期にはライトアップも実施され、夜空に浮かび上がる幻想的な桜の姿を求めて多くの観光客で賑わう。
だが、混雑するメイン展望台を避けて最高の1枚を収めたいなら、知る人ぞ知る隠れた撮影ポイントへと足を延ばしたい。公園の東側に位置する傾斜地の小道を進むと、満開の桜並木越しに甲府盆地と富士山を同時にフレームへ収められる画角が存在する。地元写真家によれば、早朝6時前の静寂に包まれた時間帯こそ、余計な人工物の影を避け、朝光に輝く桜と雪残る富士山を最もクリアに捉えられる黄金の時間だという。