テレビのニュースが報道するのは、被害金額や容疑者の逮捕という表面的な事実にとどまる。しかし独自取材によって浮かび上がったのは、メディアのカメラが届かない暗闇で構築された「オーダーメイド型の詐欺シナリオ」だ。
犯罪組織はダークウェブ等で流出した個人データを収集し、ターゲットの職種や資産状況、家族構成まで徹底的に分析する。相手が経営者であれば偽の取引連絡、投資家であればクローズドな特別投資サロンへの招待。偽の運用画面上で偽の利益を見せつけ、完全に信用させた段階で巨額の追加資金を投入させる。巧妙に設計された心理的檻から、自力で抜け出すのは容易ではない。