映画版で新しく提示された細部の中で、最も不気味だったのが背景に潜む監視の目だ。集落の要所に配置された謎の建造物や、鎧さんたちが交わすビジネスライクな会話。
彼らはちいかわたちを単なる「労働力」あるいは「実験体」として観察しているのではないか。過酷な環境を与え、怪異との闘いを観察することで、何のデータを集めているのか。上層部の存在を感じさせる演出は、映画全体にサスペンス映画のような緊張感をもたらしている。私たちはかわいらしいキャラクターの日常を見ているつもりで、実は巨大な実験室の観察記録を見せられているのかもしれない。