朝鮮と北朝鮮の違いとは?歴史とメディアの誤解を専門家が解説について詳しく解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

まず言葉の根本的な整理から始めよう。学術的な知見や国際政治学の視点において、「朝鮮」とは本来、古代から東アジアの歴史の中で培われてきた地理的・文化的な地域全体、あるいは半島そのものを指す広義の総称である。対して「北朝鮮」とは、1948年に半島の北側に樹立された軍事体制および国家組織を指す日本国内での通称にすぎない。

それぞれの正式名称を並べれば、政治的な対立軸は一目瞭然だ。北側の国家体制は朝鮮民主主義人民共和国であり、南側は大韓民国である。日本においては外交上の経緯や報道協定の関係から「北朝鮮」という略称が一般化したが、平壌の指導部が自称する国名とは異なる点に注意したい。建国の父である金日成から現最高指導者の金正恩に至るまで、同政権は一貫して自国を「朝鮮」あるいは「共和国」と呼び、南側を「南朝鮮」と位置づけてきた歴史がある。