戦力差以上に承太郎の命運を分けたのは、彼が冷徹な戦士ではなく「一人の父親」であった点です。承太郎の強さと人間性を熟知していたプッチ神父は、仕留め損なうリスクを避けるため、極めて非情な罠を仕掛けました。
プッチ神父は時間停止の瞬間に狙いを定め、承太郎自身ではなく、無防備な空条徐倫に向けて無数のナイフを投げ放ちます。時を止めた承太郎の眼前には、二つの選択肢しか残されていませんでした。
一つは、徐倫を見捨てて目の前のプッチ神父に渾身の一撃を叩き込み、確実に息の根を止めること。もう一つは、ナイフを弾き飛ばして娘の命を救うこと。承太郎は一切の躊躇なく「徐倫を庇う」道を選びました。ナイフを払い落とした瞬間、時止めの制限時間は尽き、無防備となった承太郎の頭部はプッチ神父の急襲によって両断されてしまったのです。