井手上漠さんをめぐる言説の中で、特にインターネット上で誤解されやすい盲点が2点あります。
1つ目は、「ジェンダーレス=恋愛に興味がない(アロマンティック)」という誤認です。本人は自らの性を固定しない生き方を提示していますが、それは他者を愛する感情を否定するものではありません。誰かを深く愛し、大切にしたいという感情は自然体として持ち合わせており、ただその対象が「性別という条件で制限されない」というだけのことです。
2つ目は、「ジュノンボーイ出身だから男性としか付き合わない」「女性的な見た目だから男性が好きなはず」という短絡的な決めつけです。外見のフェミニンさや出身コンテストの名称だけで内面的なセクシュアリティを推し量ることは、本人が最も疑問を投げかけてきた「社会的な決めつけ」そのものです。