本作を語る上で、1970年代に発表された竹宮惠子による漫画版の存在を無視することはできない。原作の持つ難解な哲学を、美しくも残酷なビジュアルへと昇華させたあの傑作コミカライズは、今回の映画版の絵コンテにも多大な影響を与えているとされる。
阿修羅の燃えるような赤い髪、憂いを帯びたシッダールタの瞳。竹宮が描いたキャラクターデザインのDNAは、ハリウッドのトップクリエイターたちの手によって、現代的なリアリズムを伴って再現される予定だ。漫画版のファンにとっても、今回のプロジェクトは長年の夢が叶う瞬間となる。