この壮大なプロジェクトの青写真は、一朝一夕で描かれたものではない。前市長である門川大作氏の在任期から長年にわたり積み重ねられてきた政策対話が、現在の具体的な都市形態として結実した。文化芸術都市・京都の象徴的な旗印として崇仁地区の再生が掲げられ、困難な利害調整を経て移転事業が軌道に乗せられた経緯がある。
施策のバトンを受け継いだ京都市役所は、現在も現場に密着したバックアップ体制を崩していない。計画の進捗状況や公募型事業の詳細は京都市情報館を通じて広く市民に公開され、透明性の高い行政運営が担保されている。単に予算を配分するだけの関係ではなく、市職員が協議会の定期会合に同席し、住民の切実な声を行政計画へ即座に反映させるスピード感が、施策の実効性を支えている。