長年にわたりオリエンタルランドの筆頭株主として君臨してきた京成電鉄ですが、近年その株式保有構造が株式市場で大きな議論を巻き起こしました。発端となったのが、英系アクティビストファンドであるパリサー・キャピタル(Palliser Capital)による株主提案と売却要求です。
パリサー側は、「京成電鉄が保有するOLC株の価値が京成自体の時価総額を大きく上回っており、極端な資本の非効率(いわゆるコングロマリット・ディスカウント)が生じている」と主張。OLC株の大部分を売却し、得られた資金を本業である鉄道インフラの高度化や自己株式取得に充てるよう強く迫りました。
この圧力を受ける形で、京成電鉄は2026年3月に保有するOLC株の一部(発行済株式の約1%相当)を約1,000億円で売却しました。これにより持ち株比率は低下したものの、依然として持分法適用関連会社としての基準を維持し、重要株主としての地位を守っています。
京成電鉄がOLC株をすべて手放さない最大の理由は、単なる財務的投資ではなく「成田空港〜都心〜ベイエリアを結ぶ交通シナジーとブランド価値の最大化」という事業戦略上の必然性があるからです。ディズニーリゾートへの旅客輸送は京成グループの収益の柱であり、資本関係を通じた緊密なパートナーシップは不可欠な要素となっています。