騒乱の引き金となったのは、常に管轄の大阪府警察に対する強烈な不信感であった。現場の捜査官による労働者への高圧的な態度や、一部で噂された不正な癒着疑惑。それらが日雇い労働者たちの怒りに火をつけ、警察署を取り囲む大規模な抗議活動へと発展した。投石、放火、警察車両の横転。街は戦場のような緊張感に包まれた。
しかし、暴力的な衝突の表面だけを見ていては事態の核心を見誤る。彼らの拳は、単に目の前の警官だけに向けられたのではない。社会の周縁へ押し込められ、声を奪われた者たちが放つ、生存をかけた決死の主張であった。権力への怒りと絶望が重なり合った時、街の空気は一瞬にして沸点へと達したのだ。