近年、過酷な情報統制の隙間を突いて撮影された秘匿映像やアーカイブ写真が再評価されている。BBCが制作した報道番組や、Netflixで配信され話題を呼んだ『インサイド・ノース・コリア』などの歴史ドキュメンタリーでは、当時の未公開映像とともに、現地を訪れた外交官や元工作員たちの生々しい証言が映し出されている。
西側の取材陣が偶然捉えた数秒間の映像には、影から一瞬だけ覗く巨大なこぶと、それを必死にかばう側近たちの緊張感が克明に刻まれている。時分を超えて明かされる映像の数々は、独裁国家が張り巡らせた虚構のイメージを鮮やかに剥ぎ取っていく。