ケニー・アッカーマンは、かつて王都で100人以上の憲兵の喉を切り裂いて殺害した都市伝説級の連続殺人犯「切り裂きケニー」その人です。長年その存在は都市伝説とされていましたが、中央憲兵団の対人制圧部隊(対人立体機動部隊)の隊長として白日の下に姿を現しました。
彼の血統と出自は、物語の根幹である「アッカーマン一族」の悲劇と直結しています。かつて王側近の武家でありながら、始祖の巨人の「記憶改ざん」を受け付けない少数民族であったため、王政から凄惨な迫害を受け、一族は地下街や壁の辺境へと逃げ延びる生活を余儀なくされていました。
ケニーにはクシェル・アッカーマンという妹がいました。ケニーが地下街の娼館を訪れた際、妹クシェルは病に倒れて息絶えており、その傍らで飢餓により死にかけていた少年こそが、若き日のリヴァイでした。ケニーは妹の息子であるリヴァイを引き取り、ナイフの扱い方、人との接し方、敵の殺し方など、弱肉強食の地下街で生き延びるためのあらゆる術を叩き込みます。
しかし、ケニーはある日突然、何も告げずにリヴァイの前から姿を消しました。公式ガイドブックや原作者・諫山創氏のインタビューでも明かされている通り、ケニー自身が「俺はまともな人間の親にはなれねぇ」という冷徹な自己認識と心理的バウンダリー(境界線)を引いていたためです。情に流されず、生き抜く力だけを与えて去るという無骨な生き様こそが、ケニーという男の行動原理を象徴しています。
また、アニメ版でケニー役を演じた名優・山路和弘氏の重厚で哀愁を帯びた低音ボイスは、荒くれ者の残虐性と内に秘めた虚無感を完璧に表現し、2026年現在もファンから「ケニーの生き様そのもの」と絶賛されています。