階戸瑠李さんの女優としての強みは、その異色のバックグラウンドにありました。1988年10月30日生まれ、石川県出身。難関校として知られる上智大学文学部ドイツ文学科を卒業した才媛です。
大学卒業後は一度一般企業に就職し、OLとしての社会人生活を経験しています。デスクワークの実態や組織で働く人間の空気を肌で知っていたこの経験こそが、のちに『半沢直樹』第5話で見せた「やる気ゼロの事務員・北川」の圧倒的なリアリティへと結実しました。
会社員生活を経て自らの情熱に従い芸能界へ飛び込んだ彼女は、2013年にミスFLASHグランプリを獲得。しかし、グラビアアイドルの肩書に甘んじることなく、ワークショップに足繁く通い、徹底的に演技の基礎を叩き込みました。清楚なルックスと知的な語り口を持ちながら、スクリーンの中では狂気や退廃、剥き出しの人間性を表現することを一切躊躇しない――この二面性こそが、映画監督やキャスティングディレクターを惹きつけてやまない階戸瑠李の真骨頂でした。