学校教育の現場における盗撮事案は、年々その手口が巧妙化・悪質化している。かつてのようにスマートフォンを手にして直接レンズを向ける短絡的な手口にとどまらない。文房具に偽装した超小型レンズ、消火器の隙間、時計の裏側、さらには清掃用具入れの中――ありとあらゆる死角が、子どもたちを狙う罠へと変貌しているのだ。
警察庁が公表するデータを見ても、教育施設内における不正撮影の摘発件数は高止まりを続けている。各地の教育委員会には毎月のように保護者からの相談や匿名の告発が寄せられ、その対応に追われる日々が続く。体育の着替え、修学旅行の宿泊先、部活動の合宿所など、プライベートが守られるべき空間が標的とされるケースが極めて多い。密室性の高い環境と、教師と生徒という絶対的な上下関係。この二つが重なり合う場所に、犯罪の温床が生まれている。